オンラインで植物を販売する店はいまや珍しくありません。実は、この分野は急速に成長しています。最近では、世界のガーデニング業界の売上高が1,270億ドル(約19兆6,850億円)を超えるとの予測もあり、D2C(消費者直販)商品の売上は米国だけでも2,130億ドル(約33兆150億円)を上回る見込みです。
しかし、生きた植物の配送は、通常の配送よりもはるかに複雑です。植物を良い状態で届けて、ビジネスを成功させるためには、安全かつ効率的に配送できる方法を整える必要があります。
この記事では、準備から梱包、配送サービスの選び方まで、植物を安全に顧客へ届けるための配送方法を詳しく解説します。
植物の配送準備方法
植物を配送する際は、事前の準備を丁寧に行うことが大切です。ここでは、発送前に行っておきたい手順をご紹介します。
1. 植物に水をやる
ほとんどの植物は、発送の1〜2日前にたっぷりと水を与えます。根に十分な水分が必要ですが、水浸しにならないよう注意しましょう。(多肉植物など一部の植物は水をあまり必要としないため、半乾きの土の状態で梱包するのが適しています。)
ただし、鉢植え植物は発送直前に水やりをするのは避けてください。梱包内の湿気が多すぎると、輸送中にカビや根腐れが発生するおそれがあります。植物が湿りすぎている場合は、高分子吸水材を梱包に入れることで余分な水分を吸収し、腐敗を防ぐことができます。
配送に4日以上かかる場合、植物が乾燥するリスクがあります。段ボール箱は、植物の水分を保つのに役立ちます。(一度に複数の小さな植物を発送する場合は、仕切り付きの段ボール箱を使用すると便利です。)
また、葉に軽く霧吹きをするか、湿らせたペーパータオルやハイドロゲルクリスタルなどの保湿用梱包材を使うことで、パッケージ内にゆっくりと湿気を保つことができます。
2. 剪定する
枯れた葉や傷んだ葉、茎、枝を取り除き、健全な成長を促します。こうした部分を事前に取り除くことで、配送中の損傷リスクも軽減できます。輸送中に萎れたり折れたりしやすい花や蕾は、あらかじめ切り取っておきましょう。
3. 害虫と病気の検査をする
植物に害虫や病気の兆候がないか、発送前に慎重に確認します。顧客に健康な植物を届けるため、問題が見つかった場合は事前に対処してください。感染や植物病の兆候がある植物は隔離します。病気や害虫が複数の植物に広がると、配送全体に影響する可能性があります。
多くの国や地域では、植物の病気や害虫の拡散を防ぐための規制が設けられています。環境に有害な侵入種は、柑橘類の作物やアメリカニレなどの貴重な落葉樹に大きな被害を与えてきました。植物を海外へ配送する場合は、植物検疫証明書(植物衛生証明書)が必要になることがあります。これは政府機関や植物保護機関が発行する公式文書で、植物が輸出入に関する特定の植物検疫基準を満たしていることを証明するものです。
また、植物検疫の要件に加えて、国際配送では関税や通関手数料への対応も必要になります。各国では、植物や植物製品を統一システム(HS)コードで分類し、それに基づいて輸入関税や税金が決定されます。これらの関税規制を理解することは、正確な価格設定とスムーズな通関のために重要です。植物の輸出入に影響する可能性のある貿易政策の変更についても常に確認し、国境での予期しないコストや遅延を防ぎましょう。
4. 適切な鉢を選択する
鉢植えの植物を配送する場合は、根を圧迫しないサイズの容器を選びます。根が広がるための十分なスペースを確保することが大切です。輸送中のずれや転倒を防ぐため、鉢や容器がしっかり固定されていることも確認しましょう。特にデリケートな植物の場合は、必要に応じて植物用の結束バンドやゴムバンドを使い、枝や茎を固定します。植物をしっかり保護し、配送中のダメージを防ぐことが重要です。
植物の梱包方法
国内配送でも海外配送でも、植物が良い状態のまま目的地に届くよう、丁寧に梱包することが大切です。ここでは、裸根植物と鉢植え植物それぞれの梱包手順をご紹介します。
1. 準備をする
裸根植物を梱包する場合は、まず根から余分な土を取り除きます。清潔でよく切れる剪定ばさみを使い、傷んだ根や長く伸びすぎた根を切り取ります。鉢植えの観葉植物は、発送の1〜2日前にたっぷり水を与えておきましょう。土は適度に湿っている状態が理想ですが、水浸しにならないよう注意し、鉢の縁を越えて土がこぼれないようにします。
2. 適切な材料で包む
裸根植物は、輸送中に水分を保てるよう、湿らせたペーパータオルや湿ったピートモスで根を包みます。その後、包んだ根をビニール袋に入れて乾燥を防ぎます。
鉢植え植物を配送する場合は、根を濡れたペーパータオルで包む必要はありません。植物を鉢に入れたまま、輸送中の衝撃から守るために気泡緩衝材やフォームパッドで包みます。
葉がデリケートだったり、枝が外に突き出たりしている植物の場合は、破損を防ぐために園芸用タイや柔らかい紐でやさしく固定します。
3. 安全に梱包する
植物全体を数層の気泡緩衝材、新聞紙、またはティッシュペーパーで包み、クッション性を持たせてデリケートな部分を保護します。包んだ植物は頑丈な段ボール箱に入れ、輸送中に動かないようぴったり収まるように配置します。結束バンドなどの留め具を使って植物を固定し、箱の中でずれたり倒れたりしないようにします。
箱の中に空きスペースがある場合は、細断したティッシュペーパーや梱包紙、発泡スチロールなどの梱包材を詰めて、さらにクッション性を高めます。輸送中の水分損失や損傷を防ぐため、箱は強力な梱包テープでしっかりと封をします。
4. ラベル表示する
箱には植物が入っていることを明確に表示し、適切に取り扱ってもらえるよう上下の向きも示します。到着後の開梱方法や植物の世話に関する特別な指示がある場合は、あわせて記載しておきましょう。植物がギフトとして送られる場合は特に重要です。
受取人の中には植物の世話の仕方に慣れていない方もいます。そのため、簡単な水やりの方法、施肥のタイミング、適した置き場所などの基本的なケア方法を記載した案内を同封すると、観葉植物をより長く楽しんでもらえます。
植物配送のコツ
植物を配送する際は、適切な配送業者と配送方法を選ぶことが重要です。以下のポイントを確認しておきましょう。
配送業者を調べる
配送コスト、配達スピード、信頼性、そして植物の取り扱いに対応しているかどうかを基準に配送業者を比較します。日本の主な配送業者である日本郵便、ヤマト運輸、佐川急便はいずれも、一部の例外を除いて植物の配送に対応しています。それぞれに特徴的なサービスがあります。例えば、日本郵便では小さな植物を定形外郵便で送ることができ、ヤマト運輸は翌日配達サービスで知られています。
速度とコストのバランスを考える
多くの植物は、暗い箱の中で数日過ごすと弱り始めます。そのため、安全に輸送するには2〜3日以内に目的地へ届く配送方法を選ぶことが重要です。
同時に、配送コストとのバランスも考える必要があります。定期的に発送する場合、わずかな料金差でも積み重なると大きなコストになります。主要な配送業者では、配送先の住所と荷物のサイズを入力すると、料金の見積もりや配達予定日を確認できます。
適切な配送素材を選択する
植物を発送する際は、適した素材で梱包するよう気をつけましょう。多くの場合、段ボール箱で問題ありません。1つの箱に複数の植物を入れる場合は、段ボールの仕切りを使って互いにぶつからないようにします。生花や植物の挿し木を送る場合は、ラップフィルムで包む方法も有効です。
植物の配送方法に関するよくある質問
花はどのように配送できますか?
花を配送する場合は、まずラップフィルムでしっかり包みます。その後、細断した緩衝用ペーパーなどのクッション材と一緒に頑丈な段ボール箱に入れ、強力な梱包テープで箱をしっかり密封します。最後に、ゆうパックなど信頼できる配送業者を利用して発送します。
植物を配送する最も安い方法は何ですか?
植物の配送コストは、荷物のサイズや重量、配達スピードによって異なります。多くの場合、ゆうパックを利用し、定形外郵便や標準的な梱包材を活用することで、配送コストを抑えることができます。
日本郵便で植物を配送できますか?
はい、ゆうパックは日本国内で植物を配送する際によく利用される配送方法の一つです。





